こんにちは。吉永まりです。
さて
こんなご質問いただきました。
_______________
大変恐縮ですが、獣医師さんとして
質問させて頂いてもいいでしょうかm(__)m
我が家のポメが膀胱内ポリープでオペします。
で、外科医がオペしますが
人間だと専門医がオペしてるじゃないですか。
犬猫の場合は、専門医じゃなくても大丈夫なのかと
今さらになって不安になりました。
麻酔医も、いない様なので・・
このまま予定通りに行っても大丈夫かなと。
もし、御回答可能でしたら宜しくお願いします。
_______________
このご質問くださったのは
ICUにお勤めの看護師さんでした。
たしかに。
人間の医療現場をよくご存じのかたですし
獣医療との違いに驚かれるかもしれませんね。
人間の医療と比べると
獣医療はほとんどのことを一人の獣医師が行います。
ほとんどの獣医師は総合診療医ですね。
日本の獣医師では医師のような専門医制度ははありません。
欧米では専門医制度が確立されていますが
日本の獣医師ではまだまだシステムや教育面を整えている段階、、、という感じです。
一部の学術団体が実施している「認定医制」というものはありますが、医師でいう専門医とは違います。
そもそも、
ひとつの獣医師免許で
犬猫どころか
牛豚馬、さらには鶏、魚、ミツバチなど
ペットと家畜と言われるものは全て獣医師が対象とする動物に入ります。
そしてペットの場合、
ほとんどが総合診療の個人病院で、
代診の先生が数人というのがほとんどですね。
人間でいえば
内科、外科、産婦人科、小児科、皮膚科、耳鼻科・・・
一人の獣医師が全てを行う、
またはひとりでは無理なときは近隣の獣医師と協力している先生もいます。
近くに大学病院などがあって個人の動物病院と連携がとれていれば大学では専門的な2次診療しています。
ですが、まれな症例など紹介でしか診療できません。
麻酔医も、いません。
私自身、3人の子供を帝王切開で生みましたが、
私の顔の隣で様子を見てくれている麻酔科の先生がいてくれて
本当に心強かったです。
ペット療域だと動物看護師はいますが
牛豚など家畜の場合は看護師すらいなくて
全てを獣医師が行う、、という世界です。
検査技師の役割も、獣医師な場合が多いですね。
そういう日本の獣医制度です。
人間の医療現場をご存じのかたなら心配になられるお気持ちも分かります。
だから
街の動物病院の獣医さんはとてもお忙しい。
本当に激務です。
過剰なサービス業になってしまっているようなケースもあります。
休診日だと掲示していても
院内に入ってくる飼い主さんがいたりとか。
休診日に個人のケータイに電話して診療依頼されるとか。
「あっちの獣医師は、こうやってくれるのに・・・」
と言われればやらざるを得ない。。。
飼い主さんに、もっとペットのことを学んでいただくことも必要なのだと思います。
アロマでおうちケアができるようになるメリットのうち
獣医師目線で考えたときに
一番に思いついたのが
「獣医師に獣医師の仕事をさせたい!」
ということでした。
ちょっとしたケアを自宅で出来るようになることで
激務の獣医師の負担を減らしていける。
獣医師が専門的な知識を身につける時間・余裕ができる。
本当に獣医療が必要な時
きちんと頼れる獣医師がいる!!!
これって、とっても大切なことですよね。
いざというとき
ちゃんとわが子を救ってくれる獣医さんを育てるためにも
ペットへのセルフケア、知っておいてくださいね!
(一社)日本ペットアロマホームケア協会のWEBサイトを開設しました!
https://petaroma-homecare.or.jp